重要文化財嚴島神社反橋の擬宝珠には、弘治3年(1557年)に毛利元就、隆元が奉納としたとの旨の銘があり、重要文化財の橋の中でも最古の橋とされています。
現在は通路として使われることはなく、装飾的な橋として嚴島神社の優美な情景を引き立てています。
平成25年1月より足場の組立を開始し、調査の後に分解、部材の清掃・修復、組立を行い、平成26年12月、約100年ぶりとなった解体修理工事が完了しました。
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施工前
2013年(平成25年)1月 -
分解完了
2013年(平成25年)8月 -
完了
2015年(平成27年)1月
基礎工事
礎石調整
橋の分解後は、地中の基礎石の位置、高さ調整を行いました。
仕上工事
塗装工事
部材を清掃後、塗装を行いました。
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部材の清掃
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仕上塗装
日本伝統技術
木取
橋桁及び桁方向の貫は、正確な円弧の曲線になっています。
その曲線部材は部材を曲げているのではなく、部材最大寸法の長方形の材から、
原寸図に合わせて切り抜いて曲線材料を作っています。

柱と礎石の()形状
柱は梁から基礎に向け「ハ」の字型に広がり、さらに橋桁が円弧であるため柱の長さが異なり、柱脚および束石は( )状曲線の向かい合わせとなっています。
