2005/11/28
国重要文化財 嚴島神社塔婆(五重塔)
保存修理(災害復旧)工事
増岡組工事記録
平成16年9月7日、宮島を襲った台風18号の影響で、国重要文化財である嚴島神社塔婆(五重塔)は屋根の一部が破損しました。被害の復旧工事としては、飛散した最上部の檜皮葺き補修を行い、維持工事として相輪金物、芯柱の修理、さらに全体の塗り替えを行いました。相輪は、金物を取り外し、芯柱補修の上、塗り直した金物を取り付けました。
23年ぶりとなる塗り替え工事では、数枚の色見本板を足場に取り付け、遠方から見た色を比較して上塗りの色を決めました。
平成17年3月より開始した工事は、蓑束(みのづか)の飾りの塗装仕上げをもって10月中旬に完了しました。
足場組
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外部・棚足場組立
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景観を考慮し、グリーンのネットで飛散養生
相輪・屋根工事
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相輪金物取り外し
芯柱墨書 -
相輪金物塗り直し
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芯柱ステンレス締付けバンド施工状況
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相輪金物挿入状況
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相輪上部状況
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上層檜皮葺飛散箇所修復
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上層足場解体
塗装工事
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丹塗り色決め
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既設塗装掻き落とし
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既設塗装掻き落とし完了
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胡粉塗り
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塗り替え状況
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蓑束(みのづか)の飾り部分は、繧繝(うんげん)彩色という手法を用いている。
※写真右が完成、左は仕上途中。
足場解体
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四層外部足場・棚足場、解体状況
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二層外部足場・棚足場、解体状況
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一層外部足場・棚足場、解体状況
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足場解体終了
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五重塔修復完了