平成3年台風19号
災害復旧工事録

プロジェクト 3

重要文化財 嚴島神社大鳥居災害復旧工事

木造の大鳥居では我国最大で、平安時代から数えて8代目のもの(明治8年再建)です。
平成3年の台風19号により屋根檜皮葺の剥落被害を被り、諸調査、準備の後、平成5年3月より屋根修理工事に着手しました。
下地板のうち軒先付近の腐朽が進んでいた部分は全て取り替え、檜皮葺に移り、同時に工事足場を利用して、全体の塗装・塗替も行いました。
また同年8月末より、脚部の補修補強工事を開始しました。この工事は、昭和25年に根継修理された部分(足元から約2.4mの高さまで)の表面を特殊樹脂(5年間かけて研究開発)で塗り固める作業で、潮の引く時間帯に合わせて深夜や早朝に工事が行われ、2ヶ月半の工期を要しました。

修理工事

  • テスト

    1.足場・素屋根組立
    1993年 (平成5年)3月22日~3月30日
    干潮時以外は海上での作業となり、作業員・資材の海上運搬には、水深が浅いため発泡スチロールの筏(写真右手前)を使用し、ロープを張って往復した。

  • テスト

    2.額修理
    1993年 (平成5年)4月8日~6月30日
    従来通り中枠の中は黒塗立漆で、外は朱漆塗、金具は漆箔とした。

  • テスト

    3.塗装工事 掻落し
    在来の塗装を剥がしている。

  • テスト

    4.塗装工事 丹塗り
    一回丹塗り、引込み、上塗丹塗りの順で二回塗りとした。

  • テスト

    5.在来の檜皮葺の剥取り撤去作業
    1993年 (平成5年)4月16日~

  • テスト

    6.屋根檜皮葺工事
    1993年 (平成5年)6月8日~6月29日

  • テスト
  • テスト

    7.柱脚部樹脂補強工事
    1993年(平成5年)8月~

  • 修理前

  • 修理後